「心が折れる」って何?4つの原因、4つの対処法、折れない心をつくる5つの方法
こんにちは、キズキ共育塾の内田青子です。
突然ですが、「心が折れる」体験をしたことはありませんか?
人は、何かにチャレンジしているとき、目標に向かっているとき、思わぬことが起きて心が折れてしまう経験をすることがあるものです。
心が折れたときには、どのように立ち直ればいいのでしょうか。
今日は、心が折れたときの対処法や、折れない心のつくり方などを一緒に考えていきたいと思います。
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目次
そもそも、心が折れるとは?
まずは、「心が折れる」の意味について見ていきましょう。
デジタル大辞泉では、「心が折れる」について次のように解説しています。
心の支えを失い、意欲がなくなる。障害にぶつかってくじける。「ずっとがんばってきたが、親友の裏切りで―・れた」
[補説]近年になって「心折れる」から意味が転じたとみられる。2000年代半ばからスポーツ選手が多用し、一般に広がった。
さらに、NIKKEI STYLEの記事、「『心が折れる』、起源は女子プロレスの伝説の試合」によると、上記に類する意味での「心が折れる」という言葉は、書籍『プロレス少女伝説』(井田 真木子著、かのう書房、1990年刊行)に掲載された女子プロレスラー神取忍さんへのインタビューが活字としての初出だと言われています。
ただし、どちらかというと「折れる」ではなく「折る」であり、「精神的な部分でダメージや恐怖心を与える」といった意味で使われたようです。
1990年刊行の書籍ですので、新しい言葉と言っていいでしょう。
その後、「心が折れる」という表現はマンガ界やスポーツ界にも広がっていき、現在では、
- 志望校に向けて勉強していたけれど、模試の結果が悪くて心が折れた
- 好きな人に振り向いてもらおうと頑張っていたけれど、フラれて心が折れた
といったように、努力していたことがうまく行かなくなりやる気を失った状態を指す言葉として広く使われています。
心が折れる4つの原因
心が折れるのは、目標に向かって努力していたり、誰かを信じていたりするときです。
あなたの心が折れているなら、今は苦しいかもしれませんが、それだけ努力していた(信じていた)自分をまずはいたわりましょう。
心が折れる原因には、主には次のようなものがあります。
- 受験や就職活動の失敗
- 失恋
- 人の裏切り
- 家庭や職場での人間関係の悪化
いずれの場合も、前向きな心、やる気・気力、将来への希望などを失わせる、つらい出来事と言っていいでしょう。
心が折れやすい人の4つの特徴
それでは、心が折れやすい人にはどのような特徴があるのでしょうか。
ここからは、心が折れやすい人の特徴を見ていきたいと思います。
特徴①自分の力で全てを解決しようとする
何でも一人で解決しようとする人は、壁にぶつかると心が折れやすい傾向にあります。
人間の能力には限界があります。
適度に助けを求めることも、ときには必要です。
特徴②完璧主義
「何事も完璧にしないといけない」と思い込んでいると心が折れやすくなります。
何事も完璧にうまくいくことばかりではありません。
ときには、50点、60点でも「OK」とできる余裕を持つことが大切です。
完璧主義の詳細を知りたい方、完璧主義を直したい方は、次のコラムも参照してください。
特徴③他人の評価に依存している
- 彼が褒めてくれるからダイエットする
- 親が期待するからA大学に行く
そのように、他人の評価や期待に依存した行動をしていると、それがうまくいかなくなったときに、心が折れてしまいます。
自分がやりたくてやっていることではないので、モチベーションが下がりやすいのです。
また、他人の評価を過度に気にする人も、周りの評価に気持ちが左右されやすく心が折れやすいと言えます。
特徴④感情的になりやすい
特に悪いことが起こったときに感情的になりやすい人は、心が折れやすい傾向があります。
冷静に考えれば解決策が見つかるはずの状況でも、
- もうダメだ!
- 終わりだ!取り返しがつかない!
などと感情的に思い込むことで心が折れるのです。
悪い状況に陥っても、それが本当に悪い状況なのか、打開策はないのか、考えられるようにしましょう。
心が折れない強いメンタルをつくる5つの方法
心が折れない強いメンタルがほしいと思っている方も多いと思います。
ここからは、キズキ共育塾講師陣がおススメする、心が折れない強いメンタルをつくる方法をご紹介したいと思います。
方法①自分を見つめ直す
心が折れた体験について、他人や状況のせいにしたり、悔やんでばかりいたりしても前には進めません。
まずは、「なぜこのようなことが起こったのか」「自分はこれからどうしたいのか」を考え、自分を見つめ直しましょう。
自分を見つめ直す方法は、例えば、
- 一人旅に出る
- 関連する本を読む、映画を見る
- 感情をノートに書き出す
- SNSを断って一人になってみる
- カウンセラーや友人等に話を聴いてもらう
など、様々あります。
自分に合った方法で、自分の心の奥を見つめ直してください。
方法②他人の評価に依存していないかを考える
心が折れるような出来事の背景には、他人への依存心が隠れていることがあります。
他者に好かれたり認めらたりするために「自分がやりたくないこと」をがんばっている場合、うまくいかなくなると、「こんなにがんばったのに!」と心が折れてしまう、ということです。
失恋を例に続けます。
「彼に好かれるためにダイエットをする」というのは、彼に依存している状態です。
彼が私を好きになってくれるかどうかという「彼の気持ち」に依存してダイエットをしているからです。
そのため、フラれてしまった場合、「こんなにがんばってダイエットをしたのにフラれてしまった」という失望ばかりが大きくなります。
彼のためではなく自分がしたいからダイエットをしていたとすると、仮にフラれたとしても、「がんばってダイエットをした自分」は傷つかず、心も折れません。
「彼にはフラれてしまったけれど、ダイエットをして綺麗になった自分には満足している」という状態になるからです。
同じように、
- 先輩の評価を気にして、無理に営業成績を上げようとする
- 親の期待に応えるために、A大学に行こうとする
などといった状態も、他者に依存していると言えます。
「自分を見つめ直す」とも関連しますが、誰かの評価に依存していたのではないかと振り返ってみましょう。
方法③自分の軸をつくる
他者の評価に依存した行動をしていると、それがうまくいかないときに心が折れやすくなってしまうとお話しました。
心が折れない人間になるためには、自分の軸をつくることが大切です。
「彼のためではなく、自分が綺麗でいたいからダイエットをする」という自分の軸をつくると、たとえ彼にフラれたしまったとしても、「こんなにがんばったのに!」と失望することはありません。
「ダイエットをがんばった自分」に対して誇りを持つことができるので、「フラれてしまったけれど、次はより自分に合った人を探そう」と前向きに進むことができるのです。
他にも、
- 自身のある商品で世の中をよくしたいから、営業をがんばる
- 親が言うからではなく、自分がA大学に入りたいから勉強する
といったように、他人の評価のためではなく、「自分がこうしたいからやる」という自分軸で行動するようにすれば、たとえ失敗したとしても「もうだめだ」と落ち込むことにはなりません。
壁にぶつかったとしても、「じゃあ、どうすれば売れる(A大学に合格できる)かな」と自然と次を考えることができるようになるのです。
心が折れやすいと感じているのなら、「自分がやりたいからやる」を中心に行動してみてください。
方法④他人を頼る
心が折れる体験から早く立ち直ることのできる人は、上手に他人を頼っています。
ここでの「他人を頼る」は、「他人に依存する」とは全く異なります。
「他人に依存する」は、他人の評価を過度に気にして、他人に迎合し自分がやりたくないことをすることです。
「他人を頼る」は、自分の力ではできないことを「上手にできる他人にお願いする」ことです。
例えば、
- 心が折れて苦しいから、カウンセラーに話を聞いてもらう
- 受験で失敗したから、勉強のできる友人にアドバイスをもらう
- 仕事でミスをしたから、挽回方法を先輩に相談する
といった例が挙げられます。
個人の能力には、限りがあります。
心が折れるような出来事に遭遇したときには、上手に他人の力を借りて行くことも大切です。
他人を頼りたい、助けてほしいと思ったときにどうすればいいかなどについては、次のコラムをご参照ください。
方法⑤心が折れる経験を次へ進むステップだと考える
メンタルが強い人は、心が折れる出来事を「悪いこと」としてとらえない傾向があります。
受験や就職の失敗や失恋などは、確かにショックな「悪い出来事」です。
しかし、その出来事を「悪いこと」で終わらせるか、「この出来事をきっかけによりよい道に進もう」「この状況が本当に悪いことなのかしっかり考えよう」などと思うかはあなた次第です。
人生では、例えば、
- 第一志望のA大学に落ちて、滑り止めのB大学に入学した。でも学校の特徴をよく考えたら、B大学の方が自分に向いているとわかった
- 失恋したけれど、フラれたおかげで自分の依存的な性格がよくわかった。依存的な部分を改善したら、別の素敵な人と巡り会えた
といったようなことが往々にして起こります。
心が折れる出来事も、幸せな未来へのステップかもしれません。
今、心が折れているとするならば、その「悪い出来事」から学ぶことができないかと考えてみてください。
「挫折から立ち直る方法」については、次のコラムに詳しく書いていますので、ご興味がありましたらご一読ください。
心が折れたときにすぐできる4つの対処法
「心が折れる経験も、幸せな未来へのステップとなる」…とはいえ、今落ち込んでいる心をどうにかしたいですよね。
折れた心を回復させるためには何をすればいいのでしょうか。
心が折れたとき、すぐにやるべきことには次のようなものがあります。
対処法①美味しいもの食べて、寝る
心が折れたときは、心身に多大な負担がかかっている状態です。
疲れていると、次の一歩を踏み出すこともできません。
まずは、美味しいものを食べ、きちんと睡眠をとることで、疲れた体と心を回復できます。
心が折れていても美味しいものを食べると幸せを感じますし、睡眠には情動を落ち着かせる効果があるのです。
対処法②好きなことをする
心が折れたときには、楽しいことをやりましょう。
例えば、
- 趣味ややってみたかったことをやる
- 行きたい場所に旅行に行ってみる
といったことです。
①と同様に、落ち込んだ心を回復させて明るい気持ちを取り戻すことが大切です。
対処法③仲間と過ごす(一人にならない)
一人で悩んでいると、悲しみや喪失感が膨らんできます。
心が折れたときは、なるべく一人にならないことをおすすめします。
家族や仲間と一緒に過ごして話を聞いてもらいましょう。
話のできる仲間が周りにいない人は、店員さんやお客さん同士で話せるカフェなどに行く、美容師さんや飲食店の店員さんと雑談をするだけでも気分転換になります。
対処法④カウンセリングを受ける
自分ではどうしようもない悲しみや喪失感を抱えてしまったら、専門家の助けを借りましょう。
カウンセリングを受けられる場所には次のようなものがあります。
- 学校や職場の相談室
- 心療内科や精神科
- 役所の相談窓口
大きな悲しみや喪失感は一人で解決できるものではありません。
一人で抱えきれないなと思ったら、早めに専門家の力を借りるようにしてください。
以上、心が折れたときにすぐできる対処法でした。
心が折れた直後は、ショックのあまり悲しみや怒りといった感情も沸いてこず、「無」の状態になります。
その後に、少しずつ感情が回復する過程でネガティブな感情が湧き起こってきます。
悲しみや怒りなどのネガティブな感情がうまく処理できないときには、一人で悩まず仲間に話を聞いてもらう、カウンセラーなどの専門家を頼るなど、人に助けを求めてください。
一人で悩んでいると、被害妄想や不安が湧き起こって来て、心の傷がますます深くなる危険があります。
ネガティブな心境からの立ち直り方については、次のコラムもご参照ください。
参考コラム
まとめ
「心が折れる」とは、「心の支えを失い、意欲がなくなる。障害にぶつかってくじける」状態を指します。
心が折れるのは、何かに向かって努力していたり、誰かを信頼していたりしていた証拠です。
心が折れたときは、まずは、一生懸命だった自分をいたわってあげましょう。
この記事が、心が折れたあなたのお役に立ったなら幸いです。
さて、私たちキズキ共育塾は、お悩みを抱える方のための個別指導塾です。
生徒さんには、心が折れる経験をされて悩んでいた方もたくさんいらっしゃいます。
少しでも気になるようでしたらは、ぜひ、お気軽にご相談ください。
あなたの心が折れた悲しみが解消されて、次のステップに踏み出せますよう、ご協力いたします。
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